女子の大学進学率周りの数値(現状)について
女子の高等教育機関(主に大学)について気になったので調べてみた。 特に意見や見解などはないです。
5年前の調査ではあるけれど、
女子の大学進学率は直近で45%程度。
一見、平成に入って大きく上昇しているように見えるが平成7年以降に低下している短大進学者をそのまま吸収したような形になっているだけで、大学+短大進学率を平成7年と平成25年で比較すると、
10%ポイントしか向上していない。
なお、この数字は他のいわゆる先進国と比べると男女ともに低い
ぜんっぜん「大学行くのが当たり前の世の中」ちゃうやん。
気になったので全体の半分くらいいる高卒、中卒の就職状況についても調べてみた。
(なお、前述の表で分かる通り高校進学率はほぼ100%なので中卒はごく僅か)
【高校新卒者】(第1表) ○就職内定率 94.3%で、前年同期比0.3ポイントの増。 ○就職内定者数 約16万3千人で、同1.1%の減 ○ 求人数 約 43万人で、前年同期比 11.9%の増 ○ 求職者数 約 17万3千人で、同 1.5%の減 ○ 求人倍率 2.48倍で、同 0.29ポイントの増 【中学新卒者】(第2表) ○ 求人数 1,715 人で、前年同期比6.4%の増 ○ 求職者数 907人で、同4.0%の減 ○ 求人倍率 1.89倍で、同0.18ポイントの増
平成29年 高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況
日本では未だに中卒、高卒者に対して十分な雇用の受け皿があり、特に高卒の求職者内定率は95%と驚くほど高い(これは平成29年1月時点の数字なのでのこり5%もこの後動く余地あり)
単に「就職する」という側面で見れば高卒というのは非常に手堅い選択肢のよう。
なお、大卒の就職内定率は以下のよう
・大学(学部)は86.0%(前年同期比1.0ポイント増) ・短期大学は75.4%(同2.8ポイント増) ・大学等(大学、短期大学、高等専門学校)全体では85.6%(同1.1ポイント増) ・大学等に専修学校(専門課程)を含めると83.9%(同0.9ポイント増)
高卒の就職内定率94%に対し、大学等の内定率は85%程度。
なお、内定率は対求職者なので、何らかの理由で就活しなかった人はふくまれない。
ざっくりいうと、高等教育機関(大学等)への進学をするということは、(たとえ就職の意思を持って就活したとしても)就職内定の確率を10%ポイント落とすという側面があるということ。
そういえば大学進学って高校の普通科選択の時点で選択しているようなもんですよね。
高校選択の時点で普通科高校と職業高校の進学率および就職率。
普通科高校の進学+就職率は93.8%(H29) ドロップ率(100%から左記を減算)6.2%
職業高校の進学+就職率は96.9%(同じくH29) ドロップ率3.1%
大学進学はもとより、普通科高校への進学というのが見方によってはリスクある進路って感じがした。 勉強が好きではない/成績が悪い場合、普通科を選んで大学を目指すというのはなかなかリスクのある選択。
ところで大学入試の方法が変わると話題ですが、出題内容や出題傾向が変わる=これまでと攻略方法が変わるだけなので結局勉強が好きじゃないと厳しいし、そもそも大学は勉強しに行くところです。
- 女子の高等教育機関進学率は、ここ20年で大して変わっていない(ただし、男子も同じく)
- 「大学に行くのが当たり前」、「大学に行かないと就職できない」という認識は、こと日本においてはとりあえず間違い(もちろんリターンの期待値というか、そういう格差なんかは諸々ある)
- なんとなく普通科高校に進学するというのはある意味怖い選択。対全国での自分の学力の立ち位置を客観的にみたり、勉強が致命的に嫌いじゃないか/苦手じゃないかを本人ともよく話し合ったほうがよさそう。